周回プレイとやり込み要素

征服の道のりを一本道ではなくするのが、イベントと物語上の選択だ。戦争中の判断によって、進めるルートが変わる。初回クリアで分岐する物語が解放され、次の周回にはクリア済みのデータから一部の要素を引き継げる。つまり2周目には、1周目で得たものの一部が残る。

そうした選択を体現するのが、武将とその背後にある家だ。北条の家督継承、前線に立つ上杉の女神、茶屋にいる織田家の当主、そして自分の一族を滅ぼした家に命令を下す山本家の姫。これらは別々の物語への入口で、1回のプレイですべてを開くことはできない。

本編のあるルートで描かれる物語の一場面。
選択がルートにつながるWindows版の物語の一場面。

初回クリアで実際に解放されるもの

初回クリアは、スタッフロールを見るだけではない。分岐する物語が解放され、次に始めるときは、1周目で閉ざされていた地点から戦争が別の展開に進める。クリアデータの一部の要素も引き継げる。具体的には装備、関係、イベントで立ったフラグなどが、新しいマップでも残っている。だから2周目の領国作りでは、国々の攻略を飛ばさずとも、1周目より経験を生かした進め方ができる。

選択はクリア前から始まっている。誰を登用するか、2つの勢力が共同支配している隣国のどこを攻めるか、ひと季節をダンジョンに使うか街道に使うかで、発生するイベントは変わる。今川、武田、徳川が共同支配する東海道は、一戦で3つの恨みを生む国だ。そのうちの1つとの友好を必要とするルートは、その日の戦いで閉ざされることもある。

引き継ぎ要素はスキップボタンではない。国々を攻略し、ターンを使うことに変わりはない。違いは、クリア時のフラグや、維持した同盟・恨みが、2周目のマップ開始時点ですでに成立していることだ。新規プレイのたびにすべて忘れるものだと思っていると、分岐が存在する理由を見落としてしまう。

関東、北条、蘭の試練

関東の覇者は北条家。マップではHojoとも表記され、埼玉、上総2000、江戸、シコカラミティに勢力を持つ。江戸は国力6で、地下に魔都があり、武田と共同支配している。この本編における関東とは、漠然とした方角ではなく、この一帯を指す。

南条蘭は北条早雲との家督継承の試練に敗れたが、今も南条家を率いている。蘭のルートは、実現しなかった家督継承の物語だ。すでに北条だけを関東の代表として扱っているなら、蘭の登用はその見方を覆す。この試練にまつわる選択によって、覇者が物語の中で対抗者のいない存在であり続けるのか、敗れた候補者が自らの戦争に踏み出すのかが決まる。試練の勝者は早雲だ。

死国は北条領の中でも異色の土地。戦力は2、コードはFFFで、タクガとの共有地だが迷宮はない。江戸だけを訪れる関東ルートでは、この戦力が低く何もない土地を見落としてしまう。早雲の勝利判定を満たしても、死国が自動的に魔都と同じ色になるわけではない。この土地にも目を向けるかどうかは、ルートの選択次第だ。

謙信ルートと北方の共有地

軍神・上杉謙信は自ら先陣に立つ。上杉家は佐渡とその金山を武田家と共有しており、魔曹も両家の共有地だ。上杉寄りのルートを進むなら、これらの共有マスの扱いは避けて通れない。謙信を仲間にしても、戦況次第では佐渡を失う。金山は謙信の背景を飾る風景ではなく、戦って勝ち取る戦利品なのだ。

魔曹の迷宮はSM迷宮といい、本作の成人向けの作風に合っている。軍神の名を持つ謙信とこの迷宮は、同じ上杉家の領境に並ぶ。上杉との同盟を深める選択は、魔曹の地下で何に踏み込む覚悟があるかという選択でもある。要素を引き継ぐ次周以降のプレイでは、その同盟を維持できる場合もあれば、再び築くために代償を払う場合もある。

佐渡のコードはTFC、戦力は6。魔曹の戦力は4、コードはFFC。上杉ルートで金山を獲得しても魔曹を無視すれば、戦利品だけを手に入れ、もう一方の共有地はそのまま残したことになる。謙信が軍神だからといって、両方の土地が勝手に手に入るわけではない。やはり進軍は必要だ。

茶屋をめぐる駆け引きと強制命令

信長織田家が団子を作って茶屋を営む一方、香姫は尾張で織田家の政務を進める。このルートは、あえて日々の暮らしに焦点を当てている。信長を一族に呼び戻す選択や、香姫に信長の代弁をさせる選択によって、戦闘一辺倒のルートでは見られないイベントが変化する。尾張の迷宮「味噌カツ迷宮」は、この暮らしを領地の面から支える存在だ。茶屋を無視しても領地は残るが、茶屋を追うことで見られる場面がある。

山本五十六のルートは、雰囲気が正反対だ。彼女は自分の一族を滅ぼした足利家のために、指揮を執ることを強いられている。その指揮下にある領地が京とまむし油田で、それぞれカチカチ洞窟と石油穴がある。彼女を信頼する選択では、強制された立場で下す命令が問われる。それでも足利家を見逃す選択をしたからといって、場面内で示されない限り、許したとは受け取れない。ここでの分岐は、次のクリアまでどの恨みが残るかという違いだ。

まむし油田は国力4、コードFFC、迷宮は石油穴。京は国力3、コードTFC、迷宮はカチカチ洞窟。五十六は両方を指揮しており、物語上の選択で洞窟を訪れただけでは、油田への対応は済んでいない。対して、信長の茶屋には別の領地は絡まない。領地として関わるのは尾張だけだ。

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